萩の花
じゃ〜〜〜ん!
万葉集に一番詠まれている草花、梅を抜いて堂々1位は『萩』
宮廷歌人 山上憶良も秋の七草の一番最初に選んでますよね。
秋の花を代表する『萩』の魅力ってなんでしょう。
白萩(しらはぎ)もありますね〜。
でも万葉の時代にはまだ白萩はなかったと聞いています。
万葉集は、4500首以上20巻からなる日本最古の歌集。
私は好きな歌を独自に300首選歌し、作曲中です。
100曲ぐらいになりましたけど、やはり萩の歌はいくつも選んでいます。
可憐な萩の花、風になびく優美な姿、そんな様子に万葉人は魅了されていたのでしょうね。
四季折々を繊細な心でとらえる万葉人の感性を感じます。
月に照らされた萩の美しさを詠んだ歌がありますよ。
萩の花 咲きのををりを 見よとかも 月夜(つくよ)の清き 恋益(まさ)らくに
(万葉集:巻十2228)
煌々と照り渡る月の清らかな中、萩の花がたわむばかりに満開に咲き誇っている。
ああ、月光を浴びた萩の花を見ると、私の萩への恋は一層つのる、と詠んでいるのです。
愛する人に重ね合わせた「擬人化した歌」なんだなあ〜と思っていたら
万葉人は「自然や物へのつのる思いも恋」と呼ぶのだと教わりました。
『萩に恋をする!!?』
ちょっとびっくりしたのですけど、これが古代日本人の感性。
作者未詳の歌ですが、忘れていたDNAに潜む心を呼び覚ますようで、この歌 好きなんです。
自然も物も人も分け隔てなく大切に思える心。
現代の私たちが忘れている大事な部分だと思います。
日本は、一神教ではなく、八百万の神信仰です。
あらゆるものに神様が宿ると考え、謙虚な心で首を垂れる。
そこには、花や木々にやどる精霊を見ることが、または感じる事が出来る…
今は退化した第六感があったのだろうなと思います。
『植物は話している』という、植物の声が聞こえる方がおられますね。
またそれを証明する興味深い実験なんかも行われたりしていますけどね、私は実際にそうなんだろうな〜と思っています。
だから、この万葉歌のように『萩に恋する』というのもあるのだねと、思ってしまいましたよ。
萩の声、きっと優しく魅力的なんでしょうね〜〜〜❤️
この花は何を話しているのだろうか、と思って草花に接してみると、また新たな視線が生まれそうですね😊