「源氏物語」六条御息所との別れ
私のライフワークに「万葉集」」の世界を音楽で表現するというのがあります。
「源氏物語」もライフワークの1つです。
紫式部の小説『源氏物語』の主人公はもちろん、光り輝く様な美貌をもった光源氏。
数多(あまた)の恋を繰り広げてゆく、なんとも長い小説です。
平安時代の宮中の暮らしぶりがわかりますね。
光源氏が愛した女性の一人に「六条御息所」(ろくじょうのみやすどころ)がおりますが、光源氏の心が、楚々とした佇まいの「夕顔」という女性に移ってしまった事で、嫉妬に狂い、なんと生き霊となって「夕顔」を取り殺してしまった!
…という衝撃的なお話があります。
罪作りな光源氏…。
そして、執着を手離せなかった哀れな「六条御息所」の末路を描いた物語「賢木」(さかき)からの作曲となりました。
恋しさよりも、未練よりも、執着という檻に囚われた自分の心が悲しいのだと思います。
前に進めない自分の心が哀れなのだと思います。
彼女の心の痛みが、「風茫々(ぼうぼう)と吹き、松虫の声枯れ果てて」の世界なのです。
YouTube動画で、『優艶なる笛の音』と書きましたが、実際は笛の音が聞こえてきたとは、『源氏物語』に描かれてはいません。
でも、この下りを読んだ時に、私の心が泣き、笛の音となって流れおちました。
YouTube動画一覧はこちら⬇️
https://www.youtube.com/playlist?list=PLGWhpaXPaUeKngLoSRsFqwhHEXvYdltvq